電話占いの社会的価値・存在意義と今後の在り方

電話占いの社会的価値・存在意義と今後の在り方

あなたにとって電話占いに求めることってどんなことでしょうか?

当たる占い?
彼の気持ちを教えてほしいから?

人によって占いに求めるものは千差万別かもしれません。

駆け込み寺のような存在の電話占い

今は悩みを抱えている人がとても多い時代です。そして同時にそれを相談できる場所が極端に少なすぎる時代でもあります。

昔の日本には、俗世とはちょっと離れた神聖な場所(穢れを落とす場所)が今よりももっと身近にありました。人には言えないような悩みを気軽に打ち明けられる場所やその役目を担う人達です。
神社やお寺さんや地域の祈祷師的なおばあさん、神さんと呼ばれるような人です。
「そういう悩みなら~さんに聞いたらええよ。」とか、コミュニティーの中には必ずそういう役目を担う人がいたものです。

現代社会では個人主義や核家族化、地域社会のつながりの希薄化で、大人になったら悩みは自分ひとりで解決するもの、それぞれが自分ひとりの力で生きていかなければならない社会になってしまっています。

ちょっとした相談事なら友達や家族でも事足りますが、人には言えないような悩みや、精神的な行き詰まりのような悩みはそうもいきません。子供の時なら親に相談できることも大人になると自分で解決するしかありません。

そういう時に人は占いに頼ります。

そしてどこにいても気軽に占いを受けられる電話占いの登場により、そのような需要が一気に電話占いという場所に流れ込んでいるのかもしれません。

占いの存在意義

占いの良いところは、アドバイスを受け入れやすくする効果があるところです。
人は正しいと分かっていても正面きっての正論アドバイスには誰でも拒否感を持ってしまい、受け入れづらいものです。

例えば不倫について友達に相談したとき「旦那さんや子供がかわいそう。あなただっていいことないよ。すぐに別れた方がいいよ。」とアドバイスされたとします。それは自分でもすごくよくわかっていることです。でも「そう簡単なことではないんだよ!」という気持ちになりますよね。

それが占いなら「あなたと旦那様の星を視たところ、あなたと旦那様は今は大変辛い時期にあります。しかし長い目で見ればきっと幸せになれる運命にあります。不倫相手の男性の気持ちは残念ながら長続きしないでしょう。今は辛い時期ですが、きっといい流れが巡ってきますよ。」といわれたらどうでしょうか。

いつか別れなければいけないという気持ちがあったなら、占いに後押しされて「そうしようか」と思いやすいはずです。

占いは自分との対話の場所

最初は「彼とうまくいくかどうか?」を知りたくて相談した人も、本当に求めている答えはそこではなく、自分の心の奥深くに眠っていた自分自身の本当の心の声に気付かせてもらえる。そういうところにも占いのおもしろさはあると思います。

占いというと私たちはどうしても「当たる占い」を求めてしまいます。未来や隠された相手の気持ちを知りたいと思うのは私たち人間にとってとても素直な願望です。

私も最初は「本当にあたる占い師に出会いたい」という気持ちで占いを受けていたと思います。でも何度も占いを受けさせていただいてわかったのは、当たるかどうかよりももっと重要なことがある。ということです。

占いには、本当の自分の在り方、そして進むべき方向へと導いてくれる効果があります。無意識ではすでに気づいているけど、確信の持てない隠された本当の気持ちに気づかせてくれます。たった一人でその答えに到達することは難しいことです。

占い師とは、あなたの内なる声を探し出してあなたに伝えてくれるだけの存在です。そこには占い師の恣意があってはいけないのです。占い師と話しているように見えても結局は内面のあなた自身との対話なのです。

どんな合理的な問題解決法を用いても解けない迷いもあるのです。
自己暗示という言葉がありますが、自分に暗示をかけることほど難しいことはないです。そこに占いを介するだけで本当にすんなりと受け入れられることが多いです。

占いは薬にも毒にもなりうる

暗示という言葉が出てきましたが、暗示はいい方向に使えばとても素晴らしいものです。良いアドバイスをすんなりと受け入れられる効果があります。しかし悪い方へ利用しようとするととんでもなく危険なものにもなり得ます。

新興宗教や物の押し売りなど、悪事に使われるようなこともあります。金もうけに走った占い師は、暗示の力(マインドコントロール)を使い人から金を巻き上げようします。

相談者の役に立ちたいと思っている占い師さんがほとんどだとは思いますが、一部にはそのような危ない占い師も存在します。少しでも危険だと思った時は一目散に逃げてください。

特にネガティブな脅し文句「不幸になる・地獄に落ちる」というようなフレーズを使う占い師には近づかないほうが賢明です。

占い業界の健全化

電話占いが普及する前までは占いも一部の占い好きの人達だけのものでしたが、電話占いが広まって多くの人が占いを悩み相談所・駆け込み寺のように利用するようになってきました。

沢山の人が利用するようになると、その中の問題も大きくクローズアップされるようになってくるでしょう。

一部の悪徳な占い師の行動によって、占い業界全体がまるで悪であるように見なされてしまう危険性もあります。

まさに今が「膿み出しの時期」かもしれません。利用する人が増えるこの時にこそ、悪い部分は徹底的に正して、健全な占い業界を形作る必要に迫られています。

電話占いサービスマーケットが巨大化する中で、一部上場企業の様な大手企業がサービスを展開するようになってきています。そのような大きな会社が健全化に向けた動き(料金の透明性、鑑定士オーディションの徹底、個人情報管理の徹底など)を見せてくれているようですので、期待したいところです。

初めての電話占い初心者マニュアル


[記事公開日]2016/05/20[最終更新日]2019/08/29

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